あなたが買い手に回っているとき、「専門家のアドバイス」や「高い地位にある人の言葉」があると、信頼度が高く感じませんか?
これは行動心理学の「権威」を生かしたために生み出された影響力です。
普段から一緒にいる友人が、マニアックな知識や健康法をつらつらと述べている場合と、実際に医者の方が同じようにマニアックな知識や健康法を話している場合は、どちらに説得力が生まれるでしょうか?
おそらくほとんどの人が後者と答えるはずです。
とても単純な質問ですが、これが「権威」の力です。
今回は、行動心理学の一つである「権威」について解説していきます。
1.「権威」の事例
権威を生かした実験なども多数あるのですが、その事例をいくつかご紹介していきます。
1-1.警官の服装をすると防犯率アップ
アメリカのあるところに犯罪が頻繁に起こる商店街の一角があったんです。
そこの犯罪数を少しでも押さえておきたいと、警官の服装をした人を雇っただけで、犯罪数がぐっと減ったようです。
そこに人がいたことで、監視をしているプレッシャーを与えたという理由もあるかもしれませんが、「警官」といった存在感によって、犯罪数を減らした良い例です。
1-2.白衣を着るだけで売り上げアップ
ニキビケアの商品をECサイト等で販売している会社がありました。
当時は、売り上げが全く伸びなかったようです。
しかしLP上に白衣を着た男性の画像をアップしただけで、一気に売り上げが伸びたそうです。
こちらも「服装」から連想される権威を利用した事例です。
2.姿や形で権威を利用することができる
実際に権威がない人でも、姿や形を利用して人間は影響を受けることがわかるそうです。
そのため、服装だけを変えただけて効果が現れるという結果も出ていますし、実際に人間は基本的に視覚のみで判断をすることが多いため、当然のことと言えるかもしれません。
また、高級な宝石やアクセサリーを身につけたりすることで、「お金持ちである」と思わせている人も増えています。
もしかすると無理にそういった物を購入し、見た目を利用しているだけかもしれません。
3.権威に飲み込まれる可能性もある
実際に自分自身が消費者や仕掛けられる側に回る時もあるでしょう。
その際は相手の見た目や装飾品、服装などに騙されてはいけません。
その人は意図的に、権威を利用してあなたを騙そうとしている可能性だってありますし、もしかすると本当の専門家でない可能性も十分に考えられます。
見た目だけで判断をせずに「その人は果たして本物なのか?」という部分から、まずは自問しておくべきでしょう。
まとめ
自分自身がセールスをする側にいる場合は、ぜひ権威を活用してみてください。
反対に消費者側に回る場合は、しっかりと警戒をしつつ相手を知っていきましょう。