買い手の購買モデルとして、「FMOT」と「ZMOT」というものがあります。
これら二つの概念は、今後のマーケティングを理解する上で重要なものです。
今や、FMOTは通用しなくなったと言われています。
ZMOTはFMOTの代わりに生まれたものなんです。
今回は、FMOTとZMOTの違いとZMOTが生まれたわけについて紹介します。
FMOTって何?
まず、FMOTから説明していきます。
FMOTはP&Gが提唱した購買モデルのことです。
「First Momet of Ture」の略で「最初の真実の瞬間」といいます。
実際に自分が商品を購入するときのことを考えてみてください。
消費者はまず何らかのきっかけ(刺激)により、店舗に来店します。
棚に並んでいる商品を見て購入し、自宅にて体験しますよね。
この「刺激」「棚」「体験」という3つのステップが大切です。
「棚」にて商品を眺めたり説明を受けたりしている段階を「最初の真実の瞬間」と呼びます。
そして、購入後に得られる「体験」の段階を「SMOT(Second Moment of Truth)」、つまり「二つ目の真実の瞬間」と呼びます。
棚で商品を見る瞬間が重要だということです。
ZMOTって何?
では、ZMOTとは何なのでしょうか?
ZMOTはFMOTを前提にして、Googleにより提唱されました。
先ほどの最初の真実の瞬間の前に、さらにゼロ個目の真実の瞬間があるという理論です。
3つのステップに「情報収集」を加えた、「刺激」「情報収集」「棚」「体験」という4つのステップにより成り立っています。
買い手は購入する前に、多くの情報を収集しているということを意味します。
どのように情報を収集するかは、商品やサービスによって異なります。
何故、ZMOTが生まれたのか
FMOTとZMOTの両者の違いについてわかりましたね。
では、ZMOTが新しく生まれた背景について見ていきましょう。
Googleの調査によると、ユーザーは商品やサービスを購入する前に、自分で大量の情報を集めていることがわかったのです。
情報収集の量は、自動車が一番多く、ファストフード店が最も少ない結果になりました。
その他、住宅や金融関係など、高額かつユーザーに関与が大きい商品は事前に情報収集されやすい傾向にあります。
消費者がネットで情報収集するようになってから、かつての広告は、興味を沸かせる程度の能力しかなくなりました。
つまり、広告を出すことで購入にいたる確率が低くなったのです。
ユーザーが広告を見て商品を購入するのではなく、自ずから情報を集めて、決定を行うようになったんですね。
これらが明らかになってきたことにより、ZMOTが生まれました。
まとめ
いかがでしたか?
FMOTとZMOTについての理解が深まったでしょうか?
Googleの提唱した4つのステップは、購入した人がネットなどに体験を綴れば、その体験が次の人のZMOTになります。
これがFMOTとの大きな違いですね。
大切なのは、消費者が何を考えているのかを、見極めることです。
参考サイト:
Google thinkwithgoogle(Zero Moment of Truth (ZMOT)
https://www.thinkwithgoogle.com/collections/zero-moment-truth.html