数年前、フィラデルフィア出身の大人なjazzyなヒップホップ系バンド『THE ROOTS』が来日しました。
僕は彼らのファンだったため、同じ趣味の親友を誘いブルーノートまでライブを観に行きました。
ブルーノートは、その時が初めてだったんです……
普通のライブ会場と雰囲気が全違い、目の前にはテーブルがありました。
シャンパンやローストチキンなんて、洒落たものを食べながら生ライブを観るスタイル。
これが『ザ・大人な空間』です。
大好きな曲からオープニンが始まり、いきなりテンションはマックス!
そして3曲目には、とてもバラード的なJAZZが流れしっとりそして、次はまたHIPHOPテイストの曲。
曲が変わるたび感情を『ドカン!』と揺さぶられました。
2時間くらいのライブもあっという間に終わってしまった。
CDを買い、サインをしてもらいました。
その時に買ったCDは今でも宝物です(笑)
そして、会場でそのまま握手会が始まりました。
ずっと憧れだったドラマーは、近くで見るとアフロがとてつもなくデカい!!
そして満月のようにまん丸の頭(笑)
そんな丸いアフロにクシが刺さっていて、どうしてあんな激しく動くのにクシが落ちないか、不思議に思いました。
名残惜しくまたくる事をたどたどしい英語で告げ、ブルーノートの外へ出ると、興奮が冷めやらぬ状態の人達で歩道はいっぱいでした。
すっとガヤガヤしていて、うるさかった。
その場を離れようとそそくさと帰ろうとすると
「本多君!本多君!」って声が、どこからかしました。
振り返ってもたくさんの人がいるだけで、知らない人ばかり。
『なんだ。空耳か~』
また歩いて車に戻ろうとすると
「本多君!本多君!」
お!絶対今、呼ばれた!!
目を細めてよく見ると、遠くほうに昔の会社の先輩がいました!
数年ぶりに会う先輩に凄いテンションが上がって、友達と3人近くのカフェに行きライブの感想を、『通っぽく』語りあいました。
そして、語るうちにそんな再会をさせてくれて、あんなに感動させてくれたあのバンドをもっともっと好きになりました。
あの時、彼が築いてくれて声をかけてくれたから、余計にいい思い出になりました。
でも、なんであんな人ゴミで騒がしい場所で近くない距離で、声が聞こえたのか?
それが、カクテルパーティ効果なんです。
カクテルパーティ効果
カクテルパーティ効果って言葉を、これまで聞いたことがありますか?
もともとカクテルパーティ効果とは、心理学の用語です。
大勢の集まるパーティ会場は、盛り上がっているとさまざまの人の会話や笑い声で、さまざまな雑音でいっぱいになります。
多分よほど耳を近づけて、相手の話を聞かないと聞こえない、ということが起こります。
しかし、自分に関することなら雑音の中でも、自然とハッキリ聞こえて来ますよね?
このカクテルパーティ効果が、僕の名前を呼ぶ先輩の呼ぶ声を、ハッキリ届けてくれたというわけです。
ビジネスシーンでも超便利
カクテルパーティ効果は、セールスやコピーライティングでも便利に使えます。
もちろん名前もそうですが、「そこの眼鏡のお兄さん!」とか、「ピンクのカバンの綺麗なお姉さん!」とか特徴を言えば自分のことだとわかる確率が増えますよね?
それと同じで、「求人にお困りの製造業の方へ」とはじめれば製造業の方が、「英語が話せたらな~と思うあなたへ」とはじめれば英語を勉強したい人に届く可能性が増えるということです。
まとめ
大勢の中から『あなた』を明確にし、『あなたのための商品・サービス』だということを、気付いてもらうわけですね。
あなたのビジネスはどんな人に向けてメッセージを届けたいですか?
カクテルパーティ効果ぜひ使ってみてください。