トイレ「いつもキレイに使って頂いてありがとうございます。」

 
トイレの心理学
コンビニや駅のトイレなんかに、「いつもキレイに使って貰ってありがとうございます。」
みたいなことってよく貼ってありますよね?

これって男子便だけですかね?
女子便も貼ってあるんですかね?

まあ、どっちでもいいんですが、男子便にはよく貼ってありますよね(笑)

これって、実は心理学の応用のようなものなんですよ。
人間の心理的に「自分もキレイに使わなきゃいけないな~」って思ってもらうために貼ってあるんですよね。

この話を勉強会のときしたら、「あの張り紙をみるとワザと汚したくなるんだ!」と言った人がいましたが、そんな人はちょっと異常ですよね(笑)

きっとふつうは、綺麗に使おう、次の人やお店の人に迷惑をかけないようにしようと思うわけです。

逆にしてみると・・・

でももし、この張り紙が「皆が汚くするので、毎日何回も掃除をして大変です。汚すな!」なんて書いてあったらどうなると思いますか?

実験をしたわけでは、ありませんが多分これはうまく行かないんですよね。
ネガティブな社会的証明が発生してしまうからなんです。

皆がきれいに使うから、自分もキレイに使わなきゃ!って思うのと
皆が汚くしてるし、元々汚いからどうでもいいや!って思うのは、原理は一緒ということです。

社会的証明の落とし穴

行動心理学の権威、ロバートBチャルディーニ博士は、こう言います。
「社会的証明の落とし穴」だと。

「ネガティブな社会的証明を使ったせいで、人々の注意がその行為がいかに悪いことでなく、いかに頻繁に行われているかに向いてしまった。」っということです。

実際にチャルディーニ博士がした実験にこんなものがあります。

アリゾナに化石の森林公園あります。
その森林公園では、化石の木のかけらを持ち帰ってしまう人が多くいました。

そこでチャルディーニ博士たちは、看板を用意しまいた。

1つは、A「これまでに公演を訪れた多くの人が化石木を持ち出したため、化石の森の環境が変わってしまいました。」という内容。
もう1つは、B「公園から化石木を持ち出すのは辞めてください。化石の森の環境を守るためです。」

そして、もう1つ、何の看板も立てないようにしました。

すると結果は、何も看板がない状態に比べAのネガティブな看板は3倍以上化石木が盗まれてしまったらしいんです。
そして、Bは何も看板がない状態と比べると少しだけ盗まれる率が減ったそうです。

良かれと思ってたてたAの看板は、むしろ犯罪を助長してしまうということがわかったというわけです。

まとめ

ネガティブなことにフォーカスさせてしまうと、逆効果だってことです。

「化石の森の環境を守るため」のような、ポジティブなことでやっと意味のあるメッセージになるんですね。

コピーライティングやセールストークの見直しに役立ててくださいね。

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