僕は以前、洋服屋さんに勤務していました。
そこは、ブランドものを扱うメンズのセレクトショップだったんです。
スーツからアクセサリーまで色んな商品を取り扱っていました。
仕入れから販売まで担当していたのですが、ブランド品を購入する方というのは、個性豊かな人が多いと思いました。
仕事という点でも、色んな職業・役職の人がいました。
有名企業の社長さんや、お医者さん、政治家の方、水商売の方、バイト代でなんとかローンを組んで買うフリーターの方などなど様々な人がいました。
有名企業の社長さんと、フリーターの方は、やはり選ぶものが違います。
そして僕もおススメするものが違ってきます。
これは別に、お客さんを差別をしているわけではありません。
お客さんが求めている理想、期待が違うからです。
大切なのは、お客さんのベネフィット
あなたは車や時計、ブランドバッグなど高価な物を買うとき、選ぶ基準としてどんなものがありますか?
機能性・デザイン・流行・値段、これらは多くの人がまず注目すべき点です。
しかし、これらの本来の魅力以外にも大切なものがあります。
「高級車を乗っていると女性にモテる。」
「このバッグを持つことで流行に敏感でおしゃれだと思われる。」
「この腕時計を身に着けることで、仕事ができ地位もあるサラリーマンだと思われる」
じつは、こういった心理も含まれているわけです。
顧客がそれらを手に入れたことによって、得られる価値のことをベネフィットといいます。
何が欲しいのか、どんなベネフィットがあるのかは、買い手によって違います。
例えばファッションにこだわりはないがステータスが欲しいというお客さんに、機能性を重視した説明をした場合と、皇室ご用達で○○様も使っています。と説明した場合、どちらが購買意欲をそそるでしょうか?
答えは簡単ですよね。もちろん後者なわけです。
このように本当に欲しいものは、お客さんにより違います。
視覚情報がすべてではありません。
商品の特徴がすべてでもありません。
また、商品に求めるベネフィットはひとつではありません。
それは簡単には気付くことのできない思わぬ理由かもしれません。
本来の商品・サービスの特徴や性能だけではなく、「この人にとってこの商品の魅力はなんなのか」を考えてみることで販売戦略も変わると思います。
まとめ
同じブランドの鞄でも、品格としてもつ方がいます。
でも見栄や、女性からの評判を期待している方もいます。
そしてその見栄や、評判というのは対象がどんな相手なのかでも変わってきます。
よく飲みに行くところのお姉さんなのか、職場の女性なのかで選ぶものがまた違うわけです。
お客さんのベネフィットを見抜くチカラこそが、営業活動・販売活動に必要不可欠です。
色んなお客さんのベネフィットを想像してみてくださいね。