何か新しい商材や販路を探す際、誰に何をどのように売るのか?
って考えなければなりません。
ビジネスを既に営んでいる場合、「何を売るか?」はクリアしているはずなので、誰に売るのかを決めなければなりませんよね。
その「誰にどのように売るのか?」を決める際に便利なSTP理論というフレームワークがあります。
このSTP理論は、フィリップ・コトラーという人が提唱したものです。
コトラー氏のSTP理論とは
- セグメンテーション(Segmentation)
- ターゲティング(Targeting)
- ポジショニング(Positioning)
の3つの言葉の頭文字をとったものです。
このフレームワークでマーケットを細分化するわけです。
正直な話、僕はこの方法とプラスで違う方法を使うことが多いんです。
なぜなら広告やインターネット、コピーライティングの場合では、もっともっと細かく分けることが必要になるからです。
ですが、このSTP理論は、マーケティングの土台を築くことができるフレームワークです。
言わば建築でいう基礎みたいなものですね。
また企業や戦略によっては、これだけでも充分使えるフレームワークです。
では、そんなSTPを説明させて頂きます。
S.セグメンテーション
セグメンテーションとは、ジャンルを別けることをいいます。
「どんな市場が最適なのか?」
という視点で細分化します。
その方法論はたくさんあります。
たくさんありますが、一般的によく使われるのは、地理的変数、人口動態変数、心理的変数、行動変数などです。
地理的変数
地理で分けるという方法です。
具体的には国、地方、都道府県、市、区、山、海と別けていく感じです。
商品やサービスによっては、寒いところ、暑いところ、雨や雪が多いところなど気候などもそうですね。
例えば、錆を落とす道具を売りたい場合なんかは、雨が多いところや海が近いところなどを選んだ方が売りやすそうですよね?
そんな感じでセグメントを細分化します。
人口動態変数
年齢や性別、年収、学歴などです。
どれくらいの人口がいるのか?などという視点からセグメント分けをします。
この商品は120歳以上のお年寄りに売れる!ってトンドモ戦略を考えても人口がいなければ仕方ありませんよね。
ですから商品・サービスから視て人口をリサーチする感覚です。
例えばマスコミはお昼の時間帯のセグメントをF2層とかF3層とかって感じでわけています。
ちなみにFとはfemale(女性)のことです。
F1層 20歳~34歳の女性
F2層 35歳~49歳の女性
F3層 50歳以上の女性
ということになります。
ファッション誌や昼間の主婦向けのワイドショーなんかも大体こんな感じセグメンテーションしてますよね?
心理的変数
個性や価値観、ベネフィットなどのことです。
価値観などは人それぞれ違いますよね?
ここが結構ポイントになるわけです。
置かれた状況や、思想、思い込み、知識、経験などでも大きく変化します。
行動変数
使用頻度、商品を買った動機、ブランド態度、購買にいたるまでのパターンなどです。
どれくらい商品・サービスの知識があるのか?
なぜ商品・サービスを選んでいるのか?
など行動によって細かく分けます。
T.ターゲティング
セグメンテーションが終わったらターゲットを絞る作業です。
- 愛知県に住む年収が1,000万以上の独身30代後半の男性
- お金はあるけど時間がない中間管理職の人
- 幼い子供を持つ若いシングルマザー
このようにターゲットを決めます。
もちろん自社の商品やサービスによって狙う相手は変わってきます。
出来るだけ最適なターゲットを探すことが、ビジネス成功への近道になります。
P.ポジショニング
ターゲットが決まったら、ポジショニングをします。
ポジショニングとは、自社が置くポジションのことです。
ターゲットの求めているものやベネフィット、ウォンツ、ニーズから自社がどのようなポジションをとるのか?ということです。
ポジションと言っても、ピンと来ませんよね?
わかりやすく言えば、立ち位置ですね。
例えば、カフェの場合。
ターゲットがデート中の20代前半のカップルだとします。
すると、仕事中のオッサン連中しか集まれない喫茶店ではいけせんよね?
カップル達が来やすい金額やメニュー、内装、雰囲気にする必要があるということになります。
ターゲットに対して、自社が相応しい立ち位置をとれるのかどうか?という風に念入りに考える必要があります。
まとめ
まあSTP理論というのは、もっともっと深いんですが、簡単に説明させて頂きました。
本当はコトラー氏の本をおススメしたいのですが、おすすめの本は1000ページとかあるんですよ(笑)
内容も難しいので根気も入りますし、価格も半端なく高いです。
しかも確か10,000円くらいしたと思います・・・
機会があれば読んでみてくださいね(笑)